今回は、アニメーターを目指す皆さんに向けて、友人で現役のアニメーターにインタビューをしました。彼はアニメーションの世界で活躍しており、アニメーターとしてのキャリアや制作現場でのエピソードなどを教えてくれました。この記事では、彼の経験談をもとにアニメーターの実情を紹介します。この業界についての一端を垣間見ることができるかもしれませんが、もっといい環境もあると思うので、参考程度にしていただければ幸いです。それでは、現場のリアルな声をお届けします!
アニメーターになるには?
アニメーターになるための道のりは一つではありません。高校卒業後、新卒で入社するアニメーターも少ないですが存在します。彼らは通常、画力や一定の知識を持っていることが多いです。一般的には大学や専門学校で基礎知識を身につけてから就職します。アニメーターに必須の資格はないため、「スキルがある」という前提であれば、個人的に仕事を得ることも可能です。例えばX(旧Twitter)でアニメーターとしてプロフィールを公開していると、DM等で依頼がくることがあります。ほとんどは知らないアニメ会社からだったりしますが、やりたい!と思える案件に関しては受けてみてもいいかもしれませんね。
僕は専門学校に通い、ポートフォリオを持参して面接を受け、アニメーターになりました。ポートフォリオには、動画や原画、背景、デッサンなど、自分の画力を示すものを詰め込み、見やすくまとめることが重要です。
アニメーターって過酷って聞くけど実際はどうなの?
アニメーターの仕事は、制作期間が限られているため、短期間で多くの作業をこなす必要があります。そのため、徹夜や泊まり込みでの作業が発生することもあります。厳しい締切が設定されることが一般的であり、そのために常に制作スケジュールに追われることになります。締切を守るためには、多くの場合、過重労働を強いられることもあります。
また、長時間のデスクワークや同じ姿勢を続けることによる身体的な負担も大きく、肩こりや腰痛などの健康問題を抱えることも少なくありません。意外に体力のいる仕事なのです。
気になるお金の話
動画マンの報酬は1枚ごとの単価制です。僕の場合、テレビシリーズで1枚200〜250円、劇場作品で300~500円でした。一枚にかかる時間は、内容によってバラバラですが、一ヶ月でできた枚数は初月が89枚、3年目で月525枚でした。平均的に30分~1時間くらいで描いていました。
原画マンに上がると単価も上がります。原画には大きくわけて2工程あります。
L.O(第一原画)と原画(第二原画)があって、それぞれに単価が発生します。基本的には1人の作業者が1カットを2工程ともやるので、単価計算はテレビシリーズなら2500円×2(カット)で5000円になります。
【オマケ】実際の月収について聞いてみた!
趣味を仕事にして生きていく
厳しい現実を聞くと不安になるかもしれませんが、好きなことを仕事にするのは悪くないと言います。
でも集中していれば時間はあっという間に過ぎるし、自分の興味を惹かれるカットが来たらテンションが上がるし、やろうと思ったことが上手く成功した時の達成感は、自分にとって他業種ではとても得難いものだと思う。もちろん、趣味で続けていても充足感や達成感は得られるけど、趣味のまま満足せず「もっと経験を積み技術を磨きたい」と思うなら業界で学び高めることを僕は強く勧めたいと思います。
アニメーターを目指す人へ
「やりたい!なりたい!」という思いがあるなら、その熱意を大事にして欲しいです。
アニメーターの道は厳しいし、給料も低いけど、それでもアニメーターになりたい!それを生業にしたい!っていう人にアドバイスがあるとすれば、
ココがポイント
・とにかく描き続けること
・3年は生活基盤を維持できるように金銭面を工面すること
・就職先はよく調べること
このインタビューを通じて、アニメーターとしてのリアルな現実と、それに立ち向かうための心構えが見えてきました。この経験とアドバイスが、これからアニメーターを目指す人たちにとって貴重な指針になることを願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました!